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香港ペンギン、中国ペンギン

$【 道楽のときどき日記 】 ~香港編~-ペンギン病院



久しぶりの更新です。

平日は仕事で帰るのが遅いことと、週末には嫁と病院へ産前講習へ行ったり、一週間分の買い物をして回ったりと、割と忙しい日々を送るようになりました。これから産まれてくる子供を迎え入れたら、ますますブログ更新の時間はなくなるかと思います。その時は、ご容赦を。

さて、この2カ月で書きたいネタもたくさん溜まっていますが、やはり今日は時事ネタでいきます。といっても、我が家の時事ですが。


我が家のホットトピックといえば、やはり赤ちゃんとか産前の準備。

香港も先進国のひとつであるので、それなりに出産に対しての公的サポートが充実しています。日本のような助成金はありませんが、公共機関での通常の健診や分娩は無料です。

いま、嫁のお腹は既に臨月。これまで二週間に一回だった健康院(ヘルスセンター)の健診がこれからは週一回になり、公立病院へも、毎週土曜日の午後にやっている講習会には、必要なトピックの時に通っています。

この講習会には、私も何度か一緒に行きました。お腹の大きな妊婦さんや、まだ大きくない妊婦さんが、旦那や母親に連れ添われてたくさん集まっていました。

大きなお腹を支えながら歩くうちの嫁さんがペンギンみたいだと二人でよく笑っていますが、やはり他の妊婦さんもひょこひょこと、ペンギン歩きの人が多い。ちょっと、ほのぼの。


さて、この講習会に集まる妊婦さんは、皆この病院で出産を『予約』した人たちです。

香港の産婦人科(婦産科といいます)はいつもベッドが足りないぐらい混み合っていて、妊娠が判明した時点で予約を入れないと間に合わないのだとか。

これは香港の出産ブームというわけではなく、中国から妊婦さんが大勢やってくるせいです。出産費用が抑えられるというより、香港で産まれた子供には香港居住権が与えられるため、子供の将来のための親心、ということのようです。

この越境出産が香港人の妊婦さんを圧迫しているということで社会問題になり、香港政府が『香港人を守らない政府』と批判され続けている理由のひとつでもあります。

が、これも数ヶ月前から規制されるようになったのだとか。夫婦のどちらも香港IDがない場合は病院側も受け入れなくなったようです。


ただ、果たして本当に香港居住権を得ることがそんなに幸福になれることなのか、最近ある本を読んだせいで考えさせられます。

  『転がる香港に苔は生えない』(星野博美/文春文庫)

1997年の香港返還の前後の体験記。その本の一部には、香港への移民を夢見る多くの中国人が描かれています。正式に移住するためには役所(中国側)の許可を何年も待ち続けなければならず、待ち切れず不法越境や違法滞在に走る人も多かったのです。その香港へのアプローチのひとつの方法が、臨月の女性の不法滞在、そして香港での出産でした。

しかし、実際に香港に移った人たちの暮らしが豊かになったかというと、必ずしもそうでもないようです。たしかに香港でなら、単純労働にしか就けなくても中国よりも格段に良いお給金がもらえます。しかし、生活費、特に家賃に圧迫されるために生活環境は良くなるわけでもなく、働き蜂の巣のような団地でギュウギュウ詰めで住むしかないという人が大半です。私なら、貧乏でも広い家で手足を伸ばしていた中国での暮らし(想像ですけど)が、きっと懐かしくなります。


先の病院に押し寄せる妊婦さんにしても、子供が香港人と認められたからといって親までが一緒に居住権を与えられるわけではありません。せいぜい香港の教育を受けるチャンスが与えられるという程度で、そのために国境近辺の町に住んで子供は越境通学をするようになります。

まあ、それでも、我が子の資質に期待し、輝く将来を夢見るのが親。香港の教育を受けさせることで、より多くのチャンスを与えたいという気持ちは分からないでもありません。そんなに中国は脱け出したくなるような国なのかという疑問も残りますが、香港の資本主義的競争社会に放り込まれた子供たちも、自らの意思でやってきた新移民たちも、本来の香港人たちと仲良くやっていってほしいものです。
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Author:ようじ
2012年から香港に住んでいます。お勤めもしていましたが、なんだかんだで主夫になりました。2児のパパをしています。バックパッカー時代のブログはこちら >> [[ My Book of Days ]].

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中国返還前後の香港を描き出す、隠れた名作がコレ。

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